薬師神社(秋田県大仙市蛭川)参道には、西国三十三所観音の石像が並んでいます。
「 第一番 青岸渡寺 如意輪観世音菩薩」 を、今回はご紹介させていただきます。
第一番 青岸渡寺 如意輪観世音菩薩
施主、建立年は不詳
左側に「初観音山」と彫られた石柱があり、
一番札所の観音様であることを明確にしている。
正式名称:那智山(なちさん)青岸渡寺(せいがんとじ)
開 基:裸形(らぎょう)上人 創建は、仁徳天皇の時代で西暦4世紀
御本尊:「如意輪観世音菩薩」
宗 派:天台宗
住 所:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山
御詠歌:
補陀洛(ふだらく)や 岸打つ波は三熊野(みくまの)の 那智のお山にひびく滝津瀬
《 本 堂 正 面 》
4世紀仁徳天皇の時代、インドの僧 裸形上人が8寸の観音菩薩を感得し草庵に安置、
その後、推古天皇の時代に生仏(しょうぶつ)上人が3mの如意輪観音像を刻んで
裸形上人の像を納め建立されたのが青岸渡寺の始まりで、明治時代初めまでは
隣接する熊野那智大社と一体で、ご本尊である如意輪観音像(秘仏)を納める
那智山如意輪堂として崇敬されてきました。
《 三重塔と那智の滝 》
青岸渡寺一帯は四十八滝を行場とする修験道場として盛んになり、平安時代中期には
上皇の熊野行幸も盛んに行われました。
ことに花山法皇は二の滝を見下ろす山で千日間参籠したそうで、この由緒から
西国三十三所霊場の一番札所となりました。
現在の本堂は天正十八年(1590) 豊臣秀吉によって再建されたもので、
白鳳時代の観世音菩薩像(重要文化財)、元亨二年(1322)建立の宝筐印塔(重文)など、
那智信仰が盛んだった頃のものが残っています。
*秋田県大仙市蛭川に鎮座する「薬師神社」については、下記のサイトを参照ください。
http://www.izu.or.jp/yakushijinja.html
参考:
青岸渡寺 http://www2.ocn.ne.jp/~sanzan/NTTcontents/seigan/index.htm
西国三十三所巡礼の旅 http://www.saikoku33.gr.jp/01/index.htm